企業から下請
事実、ヨーロッパ諸国の政治評論家のなかには次のように考える者もいる。すなわちアメリカは、国際的な危機(あるいは他国からの脅威)がないときには外交政策を遂行するうえで大きな困難をかかえているというのも、アメリカの長期的利益を理解している専門家にしろ、正しい情報をもたない公衆の意見に非常に気をつかわねばならないから、と。逆の意味で極端なのがイラク北朝鮮ミャンマーといった国で、こちらは、国の願望や行動に関係しているのは、小人数の専制的支配者の意向と戦術だけである。日本の政治エリートには、すでに見たように、日本の公衆に相談するという習慣が今日までなラ日本の悲劇的使命2部ラい。各省にごろごろ設置されている審議会は偽りのリアリティの1部である。だから、だれかが私に日本はこうしたい、ああしたいと言うとき、私は日本のなかのだれがそうしたいのですかと聞き返すことにしている。日本国民は、果てしない工業の拡大という使命を、戦後政策として採用してほしいかどうか、国から一度も相談を受けなかった。アドミニストレータズとはいえ、管理者たちは、この非公式ではあるが現実そのものである国策を、まったく国民感情の支持なしで遂行してきたわけではない。